東京サミットの開催を一週間後に控え、都内は独特な緊迫感に包まれていた。
今回のサミットは問題の山積する国際情勢を前進させる重要なものと位置づけられている上、外務大臣、郡山富三郎によるスピーチも予定されている。
開催国である日本の威信をかけ、なんとしても成功させねばならない。政府関係者は全員そう考えている。それは、政府に強く関わる比良坂機関にとっても、同様だった。
そんな中公安がかねてよりマークしていた明石コウジが周辺に出没したと情報が入る。
警戒に当たるPC1。そんな彼のもとに、郡山富三郎の娘――郡山ミナト誘拐事件を追っていたPC2が事件の手掛かりを追ってバッティングする。