2:誰かが教室に猫を連れてきた!泣く子も黙るC組の生徒といえど、猫の愛らしい表情には釘付けだ。
3:校庭の端にある体育倉庫は、どんなことをするにもぴったりの場所だ。誰かを呼び出して締め上げるにしろ、忍者同士の秘密の会話に勤しむにしろ。
4:夜の倉庫街。すでに人通りはなく、明かりといえばオレンジ色にちらつく街灯だけだ。
5:下校時間の校庭。不良生徒たちを見ては、ひそひそと話す生徒たちの姿がちらりと見える。教職員です、こちらを見ても眉をひそめてただ通るだけだ。
6:夕方の校舎裏は、昼間の教室では味わえない静寂に包まれている。湿ったコンクリート越しに聞こえるものといったら、カラスの鳴き声と、サッカー部の練習の掛け声ぐらいのものだ。
7:荒れ放題の教室。キャッチボールに興じる生徒に喧嘩を始める生徒まで。騒ぎ声は一日中止むことはない。
8:教室の前の廊下に、割れた窓ガラスが散乱している。吹きさらしになった窓の外からは冷たい風が吹き付けていた。
9:通学路沿いにある橋の下。橋の上を電車が通るたびに、けたたましい線路の音が響き渡る。
10:昼休みの食堂。人混みにまみれるここだけは、C組も他の生徒も関係ない。
11:高校近くにある河原の土手で、草の上に寝転がって雲を眺める。どこかで響く吹奏楽の練習の音と、風の音とともに、穏やかな時間が流れていく。
12:他校の不良生徒からの襲撃だ!校庭に集まった奴らは、釘バットを手に、C組の生徒を出せと騒ぎ立てている。