憶持の祈り花

タイプ:特殊型

人数:4

リミット:3

舞台:現代退魔編

シーン表:適宜

製作:犬峰様

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シナリオトレーラー


 罪深き禍人(まがびと)達へ救済を
 慈悲深き客人(まれびと)達へ礼賛を
 無為の祈り 離別の焔
 止まぬ雷雨に傷痕が疼く

 シノビガミ「憶持の祈り花」

 忘るるなかれ 我ら烏合の群(むれ)に過ぎず
 落ちる花弁はただ五指を摺り抜けてゆく
 

レギュレーション


階級:HO指定の下位流派で新規作成中忍のみ
必須:大判ルールブック(改訂版に準拠)
あり:下位流派、背景、奥義開発、忍具の追加購入、特殊な戦闘乱入
なし:従者、儀式忍法、血盟忍法、一般人、ペルソナ、肉薄修正、その他上記に記載のない追加ルール
※忍秘伝、正忍記、流派ブックの忍法や背景は全員所持の場合に採用
(採用した場合でも追加ルールを前提とした忍法や背景は除く)

シナリオのあらすじ

 公安隠密局の上忍〈無條政義〉が抜け忍となった。同時に「彼は地獄門の結界を解き、異界の門を開こうとしている」という噂が流れ始める。
 事実として、これまで滅私を貫き国益を守る為に国と流派に尽くしてきた筈の男が、何の前触れもなく比良坂に秘蔵されていた〈蛇蝎ノ書〉を持ち出して姿を消してしまった。

 それどころか、彼は殺人を繰り返しながら各地を転々としている。
 事態収拾のため、無條の友人であり公安隠密局局長である麻生雅人は、彼の直属の部下を派遣した。

 抜け忍狩り、隠忍の法術師、そして事態悪化を阻止せんとする者達。
 それぞれの思惑も意に介さず老兵は黙したまま街中へ融けてゆく。
 その道行に、一人の少女を連れて。

ハンドアウト

PC1 推奨:(指定)公安隠密局

【導入】
〈無條政義〉が抜け忍となったとの報を受けたのは、先日のことだ。
彼は貴方の直属の上司であり、師であり、それ以上に深く慕い尊敬する人物である。
貴方は幼少の頃から彼にこの国の忍びとしての在り方を教えられてきた。
それが今、彼は異界の門を開けようとしているのだという。
彼が比良坂機関を、この国を裏切るなど、俄かには信じ難い。
「無條の行方を追え」という麻生雅人の命を、貴方は逸る気持ちを押さえて了承した。

【使命】
〈無條政義〉を説得し、連れ戻す。

PC2 推奨:(指定)廻鴉

【導入】
貴方の元に首魁からの勅命を告げる一羽の鴉が訪れた。
「〈無條政義〉を誅殺せよ。奴は地獄門の結界を解こうとしている」
たかが一介の上忍──ではない。公安隠密局の中でも麻生雅人に最も近しく、局長の右腕との呼び声も聞くほどの男だ。
しかし彼は公安から姿を消し、抜け忍へ身を落としたという。
道を外れた忍は人知れず狩るのが我ら廻鴉の役割だ。

【使命】
〈無條政義〉を見つけ、誅殺する。

PC3 推奨:(指定)凶尾

【導入】
貴方は数年前シノビガミ復活の儀式を執り行い異界の門を開いたという隠忍の法術師ら一党のうちの一人である(基本ルールブックP229参照)。
公安隠密局の抜け忍が逃亡の際に持ち出したという〈蛇蝎ノ書〉は、今から三十年前にシノビガミ復活の準備として、貴方の一族の何某かが異界の門を開けるために編成したものだ。
しかし当時その抜け忍本人によって奪われ、長らく比良坂機関の管理下にあった。
狂気に駆られた老兵が、再び異界の門を開く為に書を使うというなら好都合だ。
事態の混乱に乗じれば、一族の遺物を取り戻す事も容易であるだろう。

【使命】
〈蛇蝎ノ書〉を奪還する

PC4 推奨:(指定)御釘衆 or 特命臨時教職員派遣委員会

【導入】
※どちらの指定流派にするか選択してください。いずれを選択しても使命及び秘密は変わりません。

【御釘衆ハンドアウト】
御釘衆に属する予知術師の数人が、共通してある凶兆を予見した。
「地獄門の結界が解かれ、それと連鎖して異界の「門」が開く」と。
確定した未来というには未だ情報の精度は低いが、可能性として浮上した以上ただ看過するわけにもいかない。
予見の中心にいる〈無條政義〉に接触すれば、あるいは何らかの働きかけで運命の転換点を操作できれば、未来は変化するかも知れない。

【特教委ハンドアウト】
数日前から出所不明のある噂話が学生達の間で流行していた。
噂話の内容は要約して「近頃、蒼い雷が頻発している。あれは異界の瘴気を纏った雷で、あれが続くと地獄門の結界が解かれてしまう」というものだ。
また巡回中に〈無條政義〉を目撃した教員の話によれば、彼が去ったあとの裏路地では何者かが惨殺されており現場には異界の瘴気が残留していたという。
周辺一帯は生徒達の活動区域である。危険は早急に取り除くべきだろう。

【使命】
地獄門の結界を守る。

NPCハンドアウト

無條 政義(むじょうまさよし) 概要:

【設定】
上忍。59歳。麻生雅人の同期であり友人でもある。
秘密主義者にして質実剛健な人物。
彼を知る者の中には、彼を「滅私の男」と評する者もいる。公安隠密局設立の頃からあらゆる任務をこなし、比良坂機関に貢献してきた。
しかし先日、彼は「蛇蝎ノ書」を持ち出して忽然と行方をくらました。

【使命】
不明。

幼い凶尾の娘 概要:

【設定】
抜け忍〈無條政義〉と絶えず共に行動している少女。
変化能力が不十分で、イヌ科の耳の様な器官が頭部から生えており帽子で隠している。


【使命】
不明。

プライズ「蛇蝎ノ書」 概要:

【設定】
無條政義によって比良坂機関より持ち出された秘術書。
元々はごく一部の隠忍の法術師らによって錬成された呪具。
かつて無條政義自身がある隠忍の法術師を捕えた際に押収し、その後は比良坂機関の地下で秘蔵されていた。

【使命】
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