ある昼下がり。
談笑する人々。大通りを行き交う車。駆動し続けるエアコン。イヤホンから溢れ出た機械音楽。
なんてことない日常の世界に、多様な音が満ちている。
影の世界の住人からすれば少し騒がしすぎるような、陽の当たる世界。
彼らの視界の遠くで、唐突に赤い光が閃く。
「何あれ、火事?」
「なんか……最近そういうニュース多くない?気のせい?」
「えー、どうだろ。」
彼らは気づかない。この一瞬で、いくつもの命が消えたことに。
彼らには知る由もない。今火の手が上がったあの場所で、どれだけ恐ろしい破壊が行われたのか。
日常という薄氷の向こう側、影に住まう者共が動き出す。
全てはこの脆くも美しい世界を守るために。
シノビガミシナリオ「刃の下に秘めたりしは」
誰かが嗤う。