ここは「ガラクタの塔」と呼ばれる、どの国にも属さない無人の塔。
ここには不要になった人工物が捨てられており、それがいつから始まったのかは定かではない。
家電に始まり機忍の残骸など、ヒトの死骸などの有機物以外で世に出せないものの吹き溜まりである。
そんな「ガラクタの塔」に三つのシノビが新たに捨てられた。
一人は機忍。
情を・心を捨てて任務に当たった冷酷なシノビ。
だが、訪れた活動限界につき、任務を行えなくなった。
一人は屍。
かつて死んだ身でありながら、強制的に生かされ続けているシノビ。
だが、死亡時の状態が悪かったのか、ところどころ身体は崩壊を始めている。
一人は人形。
ヒトに作られたヒトそっくりのシノビ。
主人を失い、居場所を失い、自ら捨てられた。
彼らはこの塔の最上階にある謎の反応に惹かれ、塔を登る。
その先に何があるのかは知らず。しかして捨てられた身。
最後の最後の行動が無意味になったとしても、歩みを止める理由にならない。
コワレるまで、進みツヅケロ。