1:ぱちぱちと火の爆ぜる音が聞こえる。この辺りには大きな火の気配はないようだ……それとも、もう全てが燃え尽きてしまった後か。
2:燃え上がる民家の間を行く。家の持ち主だろうか、村人が火を消そうとしているが、まさに焼け石に水のようだ。
3:村の中心にある広場。明朝の市のために用意されていたのだろうか、露店の品物たちが無残な姿で炎に包まれている。
4:村人が集う井戸。井戸屋形が燃え落ち、消炭になっている。いつもは人々の憩いの場だが、人の姿はない。
5:燃え盛る大きな屋敷。村の寄合所か、村長の家か……近くにいるだけで、自分の肌も焼けてくるようだ。
6:ごうごうと巻き上がる炎。一体何が燃えているのかも判別がつかないほどだ。火は逃げる村人を追い立てるように、その魔手を伸ばす。