斜歯忍軍の地下研究所に、ある科学者が呼び戻された。
かつてそこでヒトを超えると言われる生きた兵器を創り出し、
天才と呼ばれた人物だった。
研究所の所長が言う。
あの兵器が暴走し、我々は緊急避難を余儀なくされた。
今は研究所ごと地下に閉じ込めてある。
このまま火を放って塵にすることはできるが、
可能ならば死体が解剖に適した状態であるに越したことはない。
お前はあれを殺すための手段を用意していただろう?
創造者としての責任を取るがいい。
かの怪物を処分せよ。
定められた刻限までに戻らなければ、
忍務は失敗とみなし諸共に研究所ごと焼き尽くす。
なつかしい足音が階段を下る。束の間の再会のために。
地上では夥しい数の忍者が静かに彼らを囲んでいる。
タイムリミットは――
シノビガミ『夜明けまでに』
――ただいま、
――おかえり、
私の、××××。