灯篭流るるは雪夜の調べ

タイプ:対立型

リミット:3

舞台:現代退魔

製作:窓

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トレ―ラ―

 あの雪の夜、私たちは生まれながらにしてすれ違った。
 吐く息が白くなる度に、あの冷たい夜の記憶を思い出す。
 この地の平穏を祈るように、灯篭は凍てつく河を揺蕩う。
 降りしきり積もる雪の上を、狐が、狸が、人間が舞っている。

 今年も流そう。この河に、灯篭を――――――

シノビガミ「灯篭流るるは雪夜の調べ」

 私がついた嘘を、思いを、雪に揺らめく灯篭に乗せて

レギュレーション

タイプ:現代退魔編、対立型
使用:基本ルールブック、(参加者の合意で改も可)
追加ルール:下位流派、奥義開発、背景、退魔編忍法
禁止項目:従者、一般人
階級:中忍頭

灯篭流しシーン表(そのまま追加シーン表にコピペして下さい)

2:針葉樹に、大きな雪の塊が垂れ下がっている。今にも落ちてきそうだが…このシーンのプレイヤーは【地の利】で判定を行い、失敗した場合【変調】を2点受ける
3:凍結した路面に足を滑らせてしまう。【身体操術】で判定し、失敗した場合【接近戦】ダメージを1点受ける。
4:商店街。灯篭流しで観光客が溢れかえるこの季節が、寂れた店を活気付けている。
5:屋台街。灯篭が揺蕩う川沿いは、多くの屋台で賑わっている。
6:河口部にきた。灯篭の灯りが雪に乱反射し、夜とは思えない温かな光に包まれている。
7:町の中心部。多くの人々は川沿いで灯篭を見ているため、この辺りは人が少ない。
8:室永神社。参道はたくさんの灯篭が飾られ、境内の景観はとても幻想的だ。
9:繁華街に来た。景色を楽しんだ人々が集まり、酒を煽りながら歓談している。
10:住宅街。多くの人々は出払っており、非常に閑散としている。
11:夜の森に迷い込んでしまったようだ…鴉が何処かで、不吉な鳴き声をあげている。
12:室永温泉街。檜木が薫る熱い湯船が、雪で冷えた身体に染み渡るようだ…このシーンに登場したPCは【受けたダメージ】を3点回復する。

舞台について

このシナリオの舞台である「室永町」は、北陸の某県に位置する小さな町で、ここでは12月になると約3日間、この地の神社が主体となって行う「室永灯篭流し」が行われる。

この神社の一家が市民に灯篭を配り、これを川に流す事でこの年に死んだ死者を弔うこの町の伝統行事だが、毎年この時期は大雪が降るため雪が積もっており、雪が灯篭の灯りを反射する景色は非常に幻想的で、観光行事としても非常に賑わっている。

PC1、2はこの神社に産まれた、腹違いの姉妹である。

シナリオについて

・このシナリオは12月の末、灯篭流しが行われる前日から始まる。メインフェイズは1サイクル1日であり、3日間の灯篭流しが行われた最終日にクライマックスが開始される。
・筆者は灯篭流しを見た事がありません。ほぼ妄想で書きました()
・パスワードは「toroyuki」です。何かございましたら、窓のツイッター(@Mado_TRPG)までお願いします。
・スペシャルサンクス:しらとさん
NPC【室永雪乃】に立ち絵を付けて頂きました。ありがとうございます!

ハンドアウト

PC1 推奨:鞍馬神流 (*女性)

【導入】
貴方は、古くからこの室永町を妖魔から守ってきた由緒正しい神社の家の巫女だ。この地域では、冬が来ると死者の魂を灯篭に流して弔う「室永灯篭流し」という行事を、この家が中心となって執り行っている。
今年も冬が近づくに連れ、街に灯篭が備えられ始め慌ただしい日々が続く中、この街に姉であるPC2が帰って来たという報せが届いた。PC2は数年前の雪降る灯篭流しの時に、母親である「室永雪乃」と衝突した事をきっかけにこの町を追い出されている。あの子には2度と、この街に近付くなと言った筈なのに・・・

貴方の使命は【PC2をこの街から去らせる】事だ。


【使命】
PC2をこの街から去らせる

PC2 推奨:ハグレモノ (*女性)

【導入】
貴方は、PC1とは腹違いの姉妹であり、妾の子だった。どこの女の子供かもわからない貴方は忌み嫌われ、家から追われるようにこの地を去り、何年もの歳月が経った。
各地を転々とする生活を送る中で、貴方は母親があの街にいるかもしれないという情報を得た。自分の家族に会いたいと思った貴方は、再びこの室永町に帰って来た。

貴方の使命は【家族に会う】事だ。


【使命】
家族に会う

PC3 推奨:比良坂機関

【導入】
貴方は日本国の安寧を憂う比良坂の忍びだ。近年、室永町における妖魔による被害が増加しており、上層部からも事態の収束の圧力がかけられていた。事の沈静化に自ら名乗り出た貴方は、さっそくこの街の守護者であるPC1の家に訪問を試みようとする。

貴方の使命は【妖魔被害の拡大を抑える】事だ。


【使命】
妖魔被害の拡大を抑える

PC4 推奨:隠忍の血統

【導入】
貴方はこの街の住人だ。かつてこの町を襲おうと考えこの地を訪れた貴方ではあるが、この街、とりわけ冬の灯篭流しの幻想的な景色に惚れこんでしまい、今は室永町で穏やかな日々を送っている。
ある時、今年もまた灯篭流しの季節が訪れたと心を躍らせている貴方は、PC2がこの街に帰って来た事を知った。面倒な事が起こりそうな予感がした貴方は、秘密裏に動き出した。全ては、穏便な灯篭流しの見物の為に。

貴方の使命は【今年も灯篭流しを見る】事だ。


【使命】
今年も灯篭流しを見る

NPCハンドアウト

PC1の母親 概要:室永 雪乃

【設定】
PC1の母親であり、代々この地を護る鞍馬の有力な武人の直系の血を受け継いでいる。夫は誠実だったが妾の子を作った罪は重く、責任を負いこの街を去った為、今は女手一つで家督を継ぎ、運営を行っている。
気高く、プライドが高いためその出来事は余りにも屈辱的であり、PC2の事を目に入るだけで憎悪が溢れるほど憎んでいる。


【使命】
室永町を護る