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シノビガミ リプレイ『夢のようなひび』

M3.メインフェイズ/第3サイクル


M3-1.安らかな夢

シーンプレイヤー:十朱 沙羅


【銀】
私に情報が全然回ってないのでさっぱりでございます情弱なんて怖くない
【GM】
では、第三サイクルになります。
【沙羅】
はーい、えーとやっていいです?
【銀】
どうぞどうぞ。
【GM】
よろしくお願いします、他の方が大丈夫でしたらどうぞ。
【沙羅】
いいかな
えっとじゃあ振りますねっ
ST(通常シーン表ころころ)
【ダイス】
凄まじい人混み。喧噪。影の世界のことを知らない無邪気な人々の手柄話や無駄話が騒がしい。
【沙羅】
……じゃあ町の商店街にしようかしら。
下宿を出て、町を歩く。人々の喧騒の中を歩いて、その中に埋没する。
――その服の下に蠢く”それ”は、町の主に反応し、ざわざわ、ざわざわと。
袖を掴んで瞳を伏せ、脳裏に呼び込まれるそれを制御せんとってことで、
衣装術で街の主の秘密をですね。
【銀】
沙羅さんまだ居所持ってませんね。
【GM】
構いません、許可します。

筆者注釈
銀はまだ秘密を得ていないため知らないが、
沙羅の秘密にある通り、彼女は街の主の居所を手に入れている。

【沙羅】
はーい
2D6>=5 (判定:衣装術)
【ダイス】
3[1,2] > 3 > 失敗
【沙羅】
……神通丸を
2D6>=5 (判定:衣装術)
【ダイス】
4[1,3] > 4 > 失敗
【GM】
調べるなって言われてる。
【沙羅】
…………………
【銀】
ぎゃー
【輝】

【GM】
残念でしたね。更に何か出てきたりしません?
【沙羅】
とんこうふをおもちのおきゃくさま……
【銀】

【沙羅】
情報あげるのでくれたら嬉しいです……w
【銀】
特に誰も困らないなら登場して投げます
【輝】
投げてくださいー
【銀】
はーい。
【沙羅】
ありがとうございますありがとうございます!
探るも上手く行かなくて身体から力が抜けて、ふっとよろめきかける。
【銀】
転ぶかと思ったところに手を差し伸べましょう。
神出鬼没の過保護者登場。
遁甲符どうぞ
【沙羅】
述べられてびっくりする。「……ぎ、銀さん!?」
2D6>=5 (判定:衣装術)
【ダイス】
8[3,5] > 8 > 成功
【沙羅】
足りたあああwww
【輝】
足りた足りた
【銀】
「沙羅ちゃん、大丈夫? 貧血?」
【GM】
はい、では沙羅と輝へ情報共有されます。
【沙羅】
「……たぶん、そんな感じかな……最近、ちょっと疲れちゃったみたい」苦笑気味、なんとか自分の脚で立とうとする。
【銀】
「そうだね。不安、なんて得体の知れないものを、相手にしちゃってるもん。」 こちらも苦笑して。
「腕掴んでていいよ。無理しないで。」
【沙羅】
「……考え過ぎかもしれないって、分かってるんだけど」ちょっと躊躇ってから銀の腕を掴もう。「でも……だって、どういうことなの?」
銀に街の主の秘密渡しますね、公開して下さい。
【銀】
わーい。
【GM】
はい、了解しました。

街の主の秘密

あなたはプライズ「夢世界」を持っている。
夢世界とは死者を封じる結界を生み出す巻物である。
結界に存在する限り、死者達は安らかな夢を見る事が出来る。
この秘密を持っているキャラクターは戦果で「夢世界」を奪う事ができる。
なお、このドラマシーン終了後に「夢世界」のHOが追加公開されます。


【銀】
増えたッ
【輝】
手番足りないよっ!
【沙羅】
プライズは奪いたいような うぐぐ。
「……なんなのかな。これ」こめかみを押さえる。「……なんか、よくわからないけど……絶対おかしいよ……」
【銀】
「……夢世界、また、それなんだ。」
ぽんぽんと頭をなで。
【沙羅】
撫でられる。「……ゆめ、なのかな。夢って、寝るときに、見るものだと思ってたや」
【銀】
「うん。」
「沙羅ちゃんは起きてるから、これは夢なんかじゃないよ。」
【沙羅】
「……じゃあ、銀さんも、輝くんも。夢じゃ、ないんだよね」
【銀】
「夢じゃないよ。」 にこり、微笑み。
ここにいる、と、言いたい気持ちもあるけれど、
【沙羅】
微笑みに、なんとか微笑みを返そうか。「……うん。夢じゃ、ない」声はどこか細いけれど。
【銀】
のどの奥に引っかかって、出てこないから、そのまま飲み込む。
【沙羅】
輝くんここらへんで通りがかってくれたりとか……w
【銀】
くれたりとか・・・!w
【輝】
ほいほい。3人登場は後にしようかと思ってたけど出るか。
【沙羅】
でないと銀さんに渡せないのでw
【輝】
さて、どう出よう。
【沙羅】
商店街を歩いてるわけですが。
【銀】
とりあえず沙羅ちゃんがふらついてたから、ちょっと落ち着ける場所に移動して座りたい銀。
【沙羅】
なるほど
【輝】
じゃあ、倒れそうになる沙羅を横からぱっと支える。
「沙羅。それに銀さんも…」
【沙羅】
「あ、」支えられる、輝の方見る。「……輝くんだ」ちょっとほっとした顔。
【銀】
「やあ。輝君も買い物?」
【輝】
「落ち着かなくて、うろついてた」
【沙羅】
支えてくれた掌を握りたいな。「……輝くんも落ち着かないんだ」
【銀】
「そっか。やっぱり、不安はどうにもなってくれない?」
【輝】
「うん、どうしてもね」
「…僕は、街の主に、会いに行ってみる」
「いいよね、沙羅」
と言いつつ、沙羅の秘密を銀に渡そう。
【沙羅】
同意を求められて目を瞠って、「……じゃあ、私も――」
【輝】
それをもって話をする。

十朱 沙羅の秘密(再掲)

あなたは呪いに蝕まれており、時折襲う激痛に耐えている。
この呪いの主が近くにいる気がするのだが、探そうとすればこの平和を壊してしまう気がしてならない。
あなたは「街の主」の居所を入手している。ただし、あなたはドラマシーンでこの居所を誰かに渡すことはできず、また街の主に対して戦闘を行う事は出来ない。
また、あなたは「呪術」の特技を修得することができず、呪術に対する回避判定・奥義破り判定は自動的に失敗する。


【沙羅】
「……私も、だから、行きたい、のに」
【銀】
「……。」

舞台裏の反応
【輝】
この、戦闘を行うことができない、というのは乱入も含めて?
【沙羅】
と思ってました。仕掛けるじゃないんで
(確認してなかったけど……)
【GM】
行う、なのでクライマックスフェイズ以外は、街の主との戦闘には参戦不可ということにして下さい。
【沙羅】
ヤッパリダー

【銀】
「今度は俺が、仲間はずれかな。困ったなぁ。」 苦笑して。
【沙羅】
「……輝くん。一人で、大丈夫?」
【輝】
じゃあ、その言葉に、一瞬びくっとした後
ぎゅ、っと一度手を握って、離す。
「大丈夫。僕も、行かなきゃいけない理由がある、から」
【沙羅】
「あ、」離されてちょっと寂しそうな表情、輝の顔を見る。
「……そっか。そうだね、輝くんも男の子だもんね」
【輝】
「うん。だから、待ってて」
「銀さんも、ね」
【銀】
「怪我をして戻ってきたら、」
「……ただじゃおかないよ。」 すっと目を細めて。
【輝】
「大丈夫。信じてよ。僕だって戦えるって言ったでしょ」
【沙羅】
「う、うん」ちょっと視線落として。「……がんばってね。絶対、戻ってきてね」
【銀】
「輝君はいつも、俺の苦手なことを言うからきらい。」 ぷいっと。
【沙羅】
「……ぎ、銀さん」輝くんとの間でおろおろ。
【輝】
「銀さぁぁぁん。もう、大人なんだからさぁぁぁ」
で、ふっと笑って。
「じゃあ行ってくる。銀さん…(沙羅の目を見て)…沙羅」
【銀】
「行っておいで。」
【沙羅】
「……輝くん」きょと、見返す。
【銀】
あ、居所も貰っといていいですか一応<街の主
【輝】
あ、はい。
【銀】
ありがとうございます
【輝】
念のため、とぽんと街の主の居所を置いておこう。
じゃあ、沙羅の目を見てにこ、とはにかんだ笑みを浮かべた後、踵を返して走りだす。
【沙羅】
「……あっ」走りだす背中になにか声をかけようとして、途中で飲み込む。
【銀】
「俺たちは、先に帰って待ってようか。」
【沙羅】
「うん」頷いて、銀を見上げる。「……輝くんの好きなもの、作って待ってよう!」

【輝】
走りながら、心の中で思う。(ねぇ、君はどうする?君は…)と来訪者に思いをはせる。
【GM】
輝の脳裏には一瞬、来訪者の姿が浮かぶでしょう。
あの炎のような瞳をもって街の主を睨み付ける姿が。
【沙羅】
あ、じゃあ輝くんがコレ以上なければシーンカットで(
【輝】
はいはい。
【GM】
街の主の秘密が公開になりましたので、夢世界のHOをここで公開します。

夢世界

設定
街の主が持つ秘法。「夢世界」を構築する巻物。
プライズの所有者は妖魔忍法「夜雀」を使用する事ができる。
このプライズを持っているキャラクターはこのプライズの秘密を自動的に得る。
このプライズの秘密はそれ以外の手段で入手できない。


【GM】
プライズの秘密は感情共有も、ドラマシーン譲渡もできません。
【輝】
マジかぁぁ
【銀】
なん・・・だと・・・?
【輝】
プライズ自体の譲渡も無理、と?
【銀】
そもそも譲渡するシーンが(ry
【輝】
俺夜雀いらないんだけどwww
【GM】
サポートがなかった。

筆者注釈
夜雀とはサポート忍法が自動成功になる妖魔忍法。
輝は攻撃忍法と装備忍法しかもっていない。

【沙羅】
ひ、秘密ゲットできるんで!
【GM】
譲渡するシーンは…そうですね、展開次第でマスターシーンの増設を考えます。
【銀】
ありがとうございますー!
【沙羅】
わーいっ
【輝】
わーいわーい
【GM】
はい、では続きをどうぞ。
【輝】
まぁ、それもこれも次で勝てたら、だなぁ
【沙羅】
ですよねえ
【銀】
演出修正頑張る。

M3-2.不知火輝、参る

シーンプレイヤー:不知火 輝


【輝】
じゃあ、やりますか。
【GM】
はい、どうぞ。
【沙羅】
がんばれっ
【輝】
戦場表は振らなくていい?
【GM】
はい、通常のミドル戦闘ですので構いません。
【輝】
はい。あと、あいつは参加する?
【GM】
あなたが会いたいと心から望むなら、街の主はあなたの前に現れます。
来訪者は感情乱入します。
【輝】
来訪者の方を一瞥しつつ、現れた街の主の方を見やる。
「あなたが、街の主ですか?」
【GM/街の主】
「ええ、その通り」街の主――眼鏡の優男は、笑みを浮かべて頷いて見せます。その姿を、来訪者は黙って睨み付けています。
【輝】
「沙羅に、呪いをかけたのは、あなたですか?」
【GM/街の主】
「さあ。……私には、彼女だけを意図的に苦しめているつもりはありませんよ」何の事やら、と言いたげに腕を広げます。
【輝】
「はぐらかすんですね。ならば、僕は…」
【GM/街の主】
「ええ、あなたも忍びならば、問い方は分かっているはずでしょう」
【輝】
恐怖を抑えこみ、体内の傷から炎を噴き上がらせる。
「ええ」
「不知火が生き残り、不知火輝、参ります」
【GM/来訪者】
「……こいつに聞いても、無駄」来訪者はぽつりと呟きます。「見えているくせに、全部隠してる。だから、あなたの炎で照らすしかない」
【GM】
「不知火の――ああ」どこか哀れむような色を込めて言うと、街の主は手に札を広げます。
【輝】
けして消えぬ業の炎を燃やしながら、戦闘へ突入する。
「僕の炎が全てを明かせるなら!僕もこの恐怖から逃げはしない!」
【GM/来訪者】
来訪者が僅かに、笑います。「よかった。あなた、……見えなくても、変わってないんだ」
【輝】
怯えながら、震えながら、それでも蹲ることなく戦おう。

第1ラウンド


VelocitySystem
死地
プロット
来訪者
街の主
ファンブル


【輝】
接近戦攻撃だなぁ。
2D6>=5 (判定:死霊術)
【ダイス】
5[2,3] > 5 > 成功
【GM】
ファンブルです。
【輝】
だめか、神通丸!
2D6>=5 (判定:死霊術)
【ダイス】
4[2,2] > 4 > 失敗
【沙羅】
うあああww
【輝】
だめだったぁ…
【沙羅】
く、クライマックスにがんばって!!
【輝】
ヘタレ脱却ならずであった。
【GM/街の主】
「……どうしました?怯えるのは、これからですよ」
【銀】
同時なら!同時ならまだ希望が!
【沙羅】
まだ回避はできますっ
【輝】
じゃあ、死霊を以って火に変えて殴ったはいいが、火に怯えて足が止まった。
【GM】
街の主が動きます。「修羅」で来訪者と輝を同時に攻撃。
【輝】
「僕は、僕はまだ…!!」
指定特技は?
【GM】
火術です。
2D6>=5 (判定:火術)
【ダイス】
4[1,3] > 4 > 失敗
【輝】
よし!!
【沙羅】
よし!
【銀】
よし!!!
【輝】
そう、結局火で殴られるからプロット高めで張らないといけないんだよ。
【GM】
割とどっちもどっちでしたね。あ、「疾風」です。凪りません。

【GM】
ではプロット5、来訪者が動きます。
【輝】
どきどき
【GM】
来訪者は街の主へ文曲。
2D6>=6 (判定:意気)
【ダイス】
10[5,5] > 10 > 成功
【輝】
きゃー!来訪者さーん!
【GM】
2D6>=6 (判定:対人術)
【ダイス】
4[1,3] > 4 > 失敗
【輝】
きたきたきたー!
【GM】
私の街の主はダメダメだなあw
射撃戦1点・接近戦1点ともに頑健で受けて脱落します。
【GM/来訪者】
「…『夢世界』、渡してもらう」
【GM/街の主】
「まさかあなたにとはねえ……」未だ余裕風を吹かせながら、来訪者の怒りの視線をいなし、街の主は煙のように姿を消します。
【GM】
姿を消した街の主を見送ってから、来訪者は輝を振り返ります。
【GM/来訪者】
「あなたは、見たい?」
【輝】
「見たい。見なきゃ…君がわからない」
【GM/来訪者】
「そう。なら、止めない」
「願わくば、見た後に。あなたが、あなたの正しいと思うことを為してくれますように」
【GM】
来訪者はラウンド終了時に自主脱落します。
【輝】
うぉおおおお!
【沙羅】
きゃーーーー
【GM】
街の主のいた跡に、巻物が落ちています。それこそが「夢世界」。
【輝】
「…僕が、正しいと思うこと」
「誰にも縛られず自分の意志で戦えるか」
夢世界を拾い、巻物を広げる。
「僕は…」
【GM】
戦果は「夢世界」の入手でよろしいですね?
【輝】
はい。
【GM】
了解しました。秘密をお送りします。
【GM/来訪者】
「あなたの操る炎は揺らがない。どんな嵐が来ようとも」
「……願わくば、あなたの意志も、それと同じことを」
【GM】
そう言い残し、来訪者は去っていきます。

筆者注釈
秘密を見て固まる輝のプレイヤー。
数分の中断の後、不知火輝が下した決断とは?

秘密の公開はしばしお待ちを。

【輝】
よし。
【銀】
何か決まった
【輝】
眼を閉じ、開く。
そこに広がるは死者の群れ。聞こえるのは呼び声。
「ずっと、呼んでたんだね…」
【GM】
あなたに手を伸ばすもの、明後日の方向を向くもの、死者の群れは溢れんばかりに。
【輝】
「わかったよ。でも、最後に」

【輝】
「もう少しだけ、夢を」
沙羅に思いを馳せ、シーンエンド。
【GM】
はい、ありがとうございました。

舞台裏の反応

ゴキゲン


【輝】
うっひゃっひゃっひゃっひゃ!
【GM】
ご機嫌ですねぇ。
【輝】
そうだよ、こういうのが欲しかったんだ。
【沙羅】
何が起きてる……w
【銀】
だいたい把握したかなあ


M3-3.見せたくなかったもの

シーンプレイヤー:筑紫 銀


【GM】
ではえーと、銀さんのシーンですね。
【銀】
はい。人質命令来るかしら。
【GM】
来訪者が、あなたの元に出向きます。感情判定をお願いします。
【銀】
なるほど。
ST(通常シーン表ころころ)
【ダイス】
眼下に広がる街並みを眺める。ここからなら街を一望できるが……。
【GM】
その他のシーン部分については好きに決めて下さって構いません。
【銀】
「夢世界、ねえ。」 高台から街を見下ろしながら、ポツリ、呟く。
それから自分の肩口を撫で。
「夢、ねえ。」 もう一度呟く。
そうこうしてるところに、来訪者さんおいでくださいませ。
【GM】
「…………」その背後に、いつのまにか立っている。もう慣れきった、血の匂いを纏わせて。
【銀】
ゆっくりと振り返ろう。
「お前には、俺がどう見えるの?」
【GM】
「そこにいる」どう見える、という質問の答えにしては、いやに抽象的に。
【銀】
「……ここにね。」 と自分の肩口、大きな血管がありそうなあたりを指して見せ
「傷があるはずなんだ、本当なら。」
という感じで、医術で感情判定をしたいです。
【GM】
「……それが見えるか、っていうこと?」どうぞ。
【銀】
2D6>=10 (判定:手裏剣術)
【ダイス】
4[1,3] > 4 > 失敗
【銀】
「そう。」
【GM】
「見えるよ。……もっともっと大きな傷も、たくさん」
【銀】
「……そう。」
笑う。屈託なく、幸せそうに。
【GM】
その笑顔の意味が分からないとばかりに、僅かに顔をしかめる。
【銀】
「ねえ、聞かせて。俺に、あの子たちを守ることは、まだできる? あの子達の平穏な日常を、守ることはできるの?」
【GM】
「守られることを、彼らが望むのなら」そこから一呼吸置いて、「輝にはもう、『見えている』はずだから」
【銀】
「そ……っか。」
「そっかー。」
「あんまり、見せたくないなあ。」
「だって俺、ぼろぼろでしょう?」
【GM】
「ぼろぼろで、済めばよかったのにね」
【銀】
「あー、やっぱり。」
「困ったなぁ。」
頭を掻く。
「今さら死ぬのは、怖くないんだけど」
「あの子達に、嫌われたくないなあ。」
【GM】
「そう。あなたは彼らを、嫌う人だと思っているんだね」
【銀】
「だって、俺はずっと隠してきたもの。」
【GM】
「うまく隠せているんだと思う」
【銀】
「うん。でも、もうここまで。」
街を眺める。
幸せだった毎日を思いながら。

舞台裏の反応

シーン提案


【銀】
そろそろお二人もでていただいて
【GM】
まあプライズについて話すなら今のうちですね。
【輝】
うーん。沙羅と二人で話すシーンがほしいけどだめかな?
【沙羅】
とりあえず二人でまず喋ってていいでしょうか下で
で、銀さん見つけてのぼってく!
【銀】
なら、シーン分けてもらったほうがいいかも。
【GM】
分かりました、シーン増設を認めましょう。
【沙羅】
わーい ありがとうございます。

【銀】
では、いったんシーンカットで。
【GM】
はい、ありがとうございました。

M3-4.虚勢は涙に流されて

シーンプレイヤー:不知火 輝、十朱 沙羅


【GM】
続いて輝と沙羅のシーンですね。
【沙羅】
はい うーんうーん
えーと、時系列的にはいつがいいんでしょうか、街の主の戦いの後みたいな?
【輝】
そうですね。
DST(出島シーン表ころころ)
【ダイス】
薄汚い路地裏。巨大な黒犬が何かを貪っている。あなたの気配を感じて黒犬は去るが、そこに遺されていたのは……。
【沙羅】
ええッ
【輝】
あ、間違えた。手癖で。
【沙羅】
手癖wwww
【銀】
そんな癖wwwww
【輝】
ST(通常シーン表ころころ)
【ダイス】
強い雨が降り出す。人々は、軒を求めて、大慌てて駆けだしていく。
【沙羅】
じゃあ雨の中入り口で輝くん待ってたりとかすればいいんでしょうか。
【輝】
はい、それで。
「…沙羅っ!」
【沙羅】
はーい。強まる雨にはらはらしつつ、バスタオル抱いて待ってた、けど。「輝くん……!」
安堵に顔がくしゃってゆがむ。
【輝】
「待っててくれたんだね」
【沙羅】
「待つよ、待つもんっ」ぶんぶん首振る。
【輝】
顔を強ばらせながら、沙羅とは距離を取りつつ、そこにいる。
【沙羅】
「……輝くん、どうしたの? そんなところにいたら、濡れちゃう」
【輝】
「そう、だね」
言いながら、なかなか一歩目が踏み出せない。
【沙羅】
「どこか、怪我してる? ほら、じゃあ早く手当しないと――」
濡れるのも構わず、外に出よう。輝の方へ。
【輝】
近づいてくる沙羅からは逃げない。
【沙羅】
よかった。じゃあ手を掴んで、入り口まで引っ張りたい。
【輝】
わかりました。手を掴まれたら、そのまま引っ張られていきましょう。
【沙羅】
そしてバスタオルをばさっと頭から。
【輝】
「沙羅は、なんでそんなにやさしいのさ」
【沙羅】
頭からかぶせて髪を拭き拭きしてたんだけど。
「……え?」きょと。
【輝】
「痛むんでしょ。でも自分の辛さなんて、見せはしなかった」
【沙羅】
「え、でも、だって」ちょっとおろっと。「……ほら、こればっかりは、どうしようもないし」って眉下げて笑う。
【輝】
「どうしようもない、でずっと過ごしていける?」
【沙羅】
「……過ごすしか、なかったのかも」
「こうしてると幸せだもん。……輝くんも、銀さんもいるし」ごしごし。
【輝】
「僕が、それを何とかしてあげる、って言ったら、信じてくれる?」
【沙羅】
瞠目。「……でも、それで輝くんが、痛い目にあうのは、やだよ」
【輝】
「僕は、大丈夫だよ。何ともならない」
GM、何の影響もないんだけど、詐術で判定していいかな?
【GM】
はい、どうぞ。
【輝】
2D6>=5 (判定:詐術)
【ダイス】
3[1,2] > 3 > 失敗

【沙羅】
「銀さんも? みんな、大丈夫? ……ずっと、こうして暮らしていける?」
【輝】
精一杯の虚勢を張ろうとして、できなかった。涙がこぼれる。
「ごめんね、沙羅。もう、終わりにしなきゃいけなく、なった。なったの…」
【沙羅】
「………」口を噤んだ、俯く。「……そっか」
前髪が垂れて、表情が隠れる。
【輝】
流れる涙を隠しもせず、沙羅を見る。
【沙羅】
「……ごめんね」
【輝】
「なんで?」
【沙羅】
そういって、ぎゅって輝に腕を伸ばそう。抱きつく。
「……なんだか、無理。させちゃったみたい」
【輝】
「いいんだ。これは僕のためだから」
【沙羅】
「でも、嬉しかったから」
【輝】
そのまま、沙羅を抱きしめる。
「沙羅、今しか言えないから、言うね」
【沙羅】
抱きしめ返された、頬を透明なものが伝う。顔を上げる。
【輝】
しぼり出すように、顔を見て、泣き顔のまま笑みを浮かべる。
「君が好きだよ」
【沙羅】
「……私も、好き。輝のこと」
【輝】
「ずっと大事だった。ここに来る前から」
【沙羅】
「うん……、うん」言葉にならなくて、ただ、頷く。
【輝】
「だから、もう、終わりにする」
で、沙羅から離れる。
【沙羅】
離れた輝を見る。伸ばしかけた指は震えただけで。
【輝】
「僕が駄目だったら、銀さんと一緒にいて。それが多分、幸せだから」
【沙羅】
「駄目、って」その詳細を訊きたくて、でも。
【輝】
で、雨の中へ走り出す。
【沙羅】
「――輝くんっ!!」
【輝】
で、来訪者を呼ぼう。ここに来て、と。

【GM】
それじゃあその呼び声に応じて現れよう。その意を掴んだ、神妙な顔つきで。
【輝】
「やぁ」
【GM/来訪者】
「どうも」
【輝】
「ずっと聞いてなかった。もしかしたらないかも知れないけど、聞いていい?」

【輝】
「君の名前を教えて」
【GM/来訪者】
「わたしの、名前?」予想の外だったらしく、珍しく面食らったように表情を崩してから。
「……ない。元からなかったのか、思い出せないのか、わからないけど。答えられない」
【輝】
「そか」

【輝】
「何か思いついたら、それでもいいんじゃないかな」
【GM/来訪者】
「そう、じゃあ……」しばらく黙り込んだ後。
【GM/あかり】
「あかり。あなたたちを導く、あかり」
【輝】
「わかった。あかり」

【輝】
「よろしくね、あかり」
【GM/あかり】
「わかった、輝」
【輝】
口笛を吹いて、シロを呼ぶ。
「シロ、ついてきてね」
【GM】
羽音の方向に顔を向ける。
【輝】
シロに夢世界を渡す。
【GM】
はい、了解しました。
【輝】
あとは全員登場して、かな。

【沙羅】
その中で何とか高台に姿を見つけて、時折表情を歪めながら、走る、駆け上がる。
【輝】
あ、そうだ。GM。俺が持っている夢世界以外の秘密(沙羅と街の主)をあかりに渡します。
【GM】
はい、了解しました。


M3-5.街が見渡せる高台で


【沙羅】
「輝くん! どこ……っ」高速機動ではなんともないが、身体を蝕む痛みばかりはどうにもならない。
高台のぼりなう。
【輝】
高台で街を一望できる位置に、輝、あかり、シロがいる。
DST(出島シーン表ころころ)
【ダイス】
昏い酒場。バーテンが無言でグラスを磨き続けている。あなたの他に客の気配はないが……。
【輝】
DST(出島シーン表ころころ)
【ダイス】
スラム。かろうじて生き延びている人たちが肩を寄せ合い生きているようだ。ここなら辛うじて安心できるかも……。
【輝】
DST(出島シーン表ころころ)
【ダイス】
地面を覆う無数の瓦礫。その隙間から暗黒の瘴気が立ち昇る。このシーンの登場人物は《生存術》で判定を行わなければならない。失敗すると、好きな【生命力】を1点失う。

舞台裏の反応

白々しい対応


【銀】
何故出島シーン表を振るwww
【輝】
コマンドが暴走したぞ、おかしいな。
【GM】
やはり最新式に入れ替えるべきですかね…
【輝】
最新式ならDXST振れるしね。

筆者注釈
DXST:出島エクストリームシーン表。
シーン表の結果でエニグマが増えたり背景【人質】をつけられたりする。
筆者オリジナルシーン表。最新版のB&Cにはついてくるのでお楽しみに。

【沙羅】
「輝くん、どうしたの……こんな、ところで」胸元をおさえながら、彼を見上げる。
【輝】
「僕は、僕の思うままに戦うだけ」
【GM】
輝の隣で、あかりが沙羅の方を振り向く。
【沙羅】
「駄目だったらって、駄目なんかになっちゃだめだよ。……そんなの、やだよ」
【輝】
「うん」
【銀】
銀は沙羅をこっそり追いかけてきたけど、3人からは少しはなれた位置に潜んで見守る。
【沙羅】
「……やだけど、でも、輝くんは、戦うんだよね」
【輝】
「うん」
「ねぇ、沙羅。この街を守りたい?ずっと、この街にいたい?」
【沙羅】
「私は――」唾を飲み込んでから。
「……いっしょに、いたいな」
【輝】
「君は覚えてないけれど、僕らはずっと別の街にいた。この街に来る前から、一緒だった」
【GM】
あかりはずっと黙ったままでいます。自分が語ることはもはや無いとばかりに。
【沙羅】
「いっしょにいたい。……わかんない、何があったかとか、何が起こるのかとか、全部わかんない。わかんないけど、でも……」
【輝】
2D6>=5 (判定:詐術)
【ダイス】
12[6,6] > 12 > スペシャル(生命点1点か変調1つ回復)
【沙羅】
ちょっとwwwwww
【銀】
うわああ
【GM】
ここでかwwwww
【輝】
「この街じゃなくても、ずっと一緒にいられるよ」
【沙羅】
「……いっしょに、いてくれる?」
【輝】
「うん」
【沙羅】
「そっか、じゃあ」

【沙羅】
表情を引き締めて。

【沙羅】
「――私も、頑張る」
【輝】
「――そっか」

【輝】
GM、使命を「この世界を崩壊させる」に変更する。
【GM】
はい、かしこまりました。
【銀】
やっぱりねえ。

【銀】
じゃあ、ちょっと出て行こう。
もし、輝君に、あかりと同じものが見えているのだとしたら、きっと、
【輝】
この世界にある全ての業を炎に変えて、その身に纏おう。
【銀】
俺は肩から胸まで、大きな刀傷を受けているし、手足の1・2本は千切れていたりするんだろう。
【沙羅】
見えない。何も見えないまま、ただ、決意に身を浸す。「……銀さん」振り返る。
【輝】
「銀さん」
「全て、知ったよ。もう、子どもじゃなくなった」
【GM】
あかりも銀へ視線を向けます。それから、輝へ。
【銀】
「……俺は、まだ知らないんだけどね。」
「察しはついているけれど。」
【輝】
「僕が守りたい世界は、沙羅とあなただ」
【銀】
「俺は、無理だよ。きっと。」
【沙羅】
「……やだ」
「銀さんも一緒じゃないと、やだ」
【銀】
「この世界が夢だとしたら、俺はこの世界から出られない。」
「俺はね、」
「二人が笑っていてくれたら、それでいいんだ。」

【輝】
「それでも」
「僕の平穏は、僕が勝った先にあるから」
【銀】
「うん。」
【輝】
「銀さん、この街を壊すの、手伝ってくれないかな」
【銀】
「いいよ。ちゃんと、沙羅ちゃんのこと、守ってあげるんだよ。」
【輝】
「うん。ありがとう」
【沙羅】
「……輝くん、銀さん。何の話、してるの」
どっか置いてかれたような、決意こそ揺らがないものの。
【輝】
「――じゃあ、始めよう」
【GM/街の主】
「……やれやれ」その声の直後に、割り入る男の声。
【沙羅】
びくりと震える。男をばっと振り向いて。
【銀】
「やあ、はじめまして。」
【沙羅】
「あなたは……っ」
【GM/街の主】
「ええ、はじめまして」男――街の主は、恭しく銀に一礼すると沙羅を一瞥します。
【沙羅】
一瞥されて、込み上がる震えと身を這い回る痛みに身体を竦めながらも、きっと見返す。
【銀】
「俺を生かしたのは、お前だよね?」 微笑み――に見えているかどうかはわからないが――を浮かべて問いかける。
【GM/街の主】
「いえ、私じゃあありませんよ。確かに貴方を生かしている存在はいますが、それは私ではない」
「……もっとも、それを教える気もありませんがね」
【銀】
「そうなんだ。じゃあ、みんな殺さないと。」

【銀】
「輝君、こいつはとりあえず、殺せばいいのかな?」
【輝】
「ええ。悪い人では、ないんですけど」少し困った顔で銀に言いましょう。
【銀】
「俺にとっては、善悪なんてどうでもいいもん。」
【沙羅】
「……輝くん、銀さん……?」
「………」迷いばかりを胸に抱いて、取り巻く全てが分からなくて、
【銀】
「沙羅ちゃん。」
【沙羅】
「……銀さん」
【銀】
「大丈夫だよ。だから、輝君と一緒に、歩いてあげて。」
【沙羅】
「……うん」くしゃり、笑った。

【輝】
街の主を見て、静かに言う。
「ここを、解放してもらえませんか?」
【GM/街の主】
「それはできませんね」ぴしゃりと、輝の問いをはね除ける。
【輝】
「沙羅と、銀さんだけでも、外に出してあげられませんか?」
【沙羅】
視線は戸惑いに揺れて、それを押し込めるかのよう、ただ街の主を睨んだ。
【GM/街の主】
「この街を守り、主で在り続けること――それが私の忍務。例外などひとつたりとも、有り得ない」
【輝】
「わかりました」
「ならば、再びあなたに挑みます。全てを知って、全てを率いて、戦います」
【GM/街の主】
「だろうと思いましたよ。……貴方が、彼女に与する限りにおいてね」ここで街の主はあかりを一瞥します。
【GM】
そこからはずっと殺意の視線が向けられていましたが、今気付いたかのように。

【GM/あかり】
あかりが、構えた街の主へ絶叫します。
「――わたしはこの世界を、おまえを、認めない!!」

【輝】
「僕は誰にも縛られない。僕は僕の意思で」
「――この世界を、終わらせる」
と街の主に宣言します。
【GM/街の主】
「……そこまで宣言された以上、もはや言葉は要らないでしょう」
――握った札から、焔と呪詛が噴き上がる。
【輝】
恐怖に足が竦みながら、それでも蹲ることなく。
【沙羅】
そんな彼のことを、助けたいと、思うから。
【銀】
ただ、二人が、幸福であるなら。あるいは、望むなら、願うなら。
己の身が今度こそ朽ちようと、悔いはないだろうから。
いや、いっそ、充足感すら感じるかもしれないから。
【輝】
「不知火輝、参る!」

【GM】
ではクライマックス、始めます。
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シノビガミ リプレイ『夢のようなひび』