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シノビガミ リプレイ『ロードムービー・血煙爆鎖』

ED.エンディングフェイズ


ED-1.香りに想いを残して

シーンプレイヤー:神楽 楼


【楼】
じゃあ戦闘後ですね
みんなが倒れてる所に立ってる感じになるのかな
【志津】
はいずってでも、自分達と同じように落ちてきた時姫さんのほうへ行こうとしてますね。
【楼】
じゃあその志津ちゃんに手を貸して一緒に時姫の側へ
【透】
「……なぎこ」
地に這いつくばりながら、こちらも手を伸ばすけれど。
【志津】
「神楽さん……時姫…さん…っ」
【楼】
「志津ちゃん、ごめんこれからいっぱい色々頼むかも」
時姫の近くまで行くと時姫を仰向けに寝かせて、その腹部に手を伸ばす
【志津】
「はい。なん…でしょうか。私にできることでしたら、なんでも」
【楼】
手を伸ばすとその手がずぶりと時姫の腹部に沈み込み何かを引きずり出して、それを自分の腹部へと入れる
【志津】
「それは」
「時姫さんと、ハグレのお方のお子……ですか?」
【透】
「―――っ」
【楼】
「うん、このまま連れ帰ったらモルモットの仲間入りだから」

【楼】
GM、うちの上司と連絡付けたいんですけどできます?
【GM】
出来ますよ
【楼】
ああなら携帯を出して連絡します
時姫を回収したけど俺とハグレの繋がりはばれた
比良坂の仕業ではなく俺個人の仕業として処理するので
その代わり子供産む時だけ設備とスタッフ貸してくださいと
表向きは俺がそれがばれたから抜け忍になったという風に
証拠を操作して欲しいと
【GM】
では、上司は連絡に対してははい、ともいいえとも言いません。
【楼】
ふむ
【GM】
ですが、
あなたが持つ隠れ家に関して、何も言いませんね。
【楼】
そうしたら最後に
「父さんと母さんに22年間ありがとうございましたって伝えといてください、出来たらでいいんで」とだけ言って電話を切ります
【GM】
「……ではな」

【楼】
そうしたら志津ちゃんを見て
【志津】
「神楽さん…」
【楼】
「って事だから、志津ちゃんは時姫を連れて戻って。」
「あとさ他の人達に比良坂の忍者が裏切って時姫に呪いをかけた、時姫は味方の忍びを攻撃する可能性が高いから兵器としては使えないって報告しといて」
「何処まで通用するかわかんないけど、嘘じゃないからそこそこ誤魔化せるといいなぁ」
【志津】
「承知、しました。神楽さんは、どちらへ……」問いかけても、そこに透さんがいるので答えられるはずはないのだけれど。
【透】
「……楼……?」
【楼】
「遠くだよ、ずっと遠く。どこ行こうかなー」って言いながら志津ちゃんの頭を撫でて「後始末おしつけちゃってごめんね、志津ちゃんにしか頼めないからさ」
【志津】
「いいえ、お役に立てることが、誇らしい、です。」

【楼】
それから透ちゃんの方へ
【透】
呆然と、彼の顔を見返そう。
泥と血と、影に塗れて、襤褸屑のよう。
【楼】
「これが俺ができる精一杯だよ透ちゃん、ごめん俺は志津ちゃんのほうが時姫より大事だから時姫を連れて逃げるのは出来ない」
【透】
「何言って……ッ」身体を起こそうとして、激痛に声を詰まらせる。
【楼】
「時姫に呪いをかけた主犯も俺だし追手の目はきっと俺に集中すると思うから透ちゃんなら逃げられるよ」
【透】
「……駄目だ楼。凪子は――凪子はあんなところじゃ、」
【楼】
「でもあそこじゃないとあの子の命は守れないよ?透ちゃんに勝てる忍びなんて多くないんだからさ」
【透】
「―――」
反論できようもなく。
【楼】
「あとは志津ちゃんを信じるしかない、志津ちゃんが守ってくれるといいなぁ心も」
【透】
ただ、きつくきつく、歯を食い縛って顔を伏せる。

【透】
「……志津」
絞り出すような声を。応えてくれるかは、わからないけれど。
「凪子を、頼む」
【志津】
「お守りします。」
【透】
「――頼む……」
「あいつは俺の、大切な――妹だ」
【志津】
じゃあ、透さんの言葉にショックを受けた風で、時姫さんをもう一度見て。
「……ああ、よか……った」
「よかった、壊れて、しまわなくて……」
感情爆鎖で壊れてしまっても、直せるのだと思っていたけれど、そうではなかった。それに気付いて青ざめ、それから安堵したのです。

【楼】
そうしたら、透ちゃんをまっすぐ見て
「子供預かっとくから、ちゃんと迎えに来てね。透ちゃんが迎えにこないと名前ないままだから」
【透】
ぐ、と一度詰まってから無理矢理顔を上げて、
「……あまり、遠くに行くなよ」
と、こちらも目を真っ直ぐに見返した。
【楼】
「待ってるよ透ちゃん、あとやっぱさ透ちゃん大好き」
と告げて香の香りだけ残して姿を消そうかなと
【透】
それには言葉を返せない。瞬きの間に消えてしまったその姿に、
手を伸ばすことも、できないまま。
【GM】
では、そこでシーンを閉じましょう。
横たわる時姫は何を思うか。

ED-2.せめて最期は幸せに

シーンプレイヤー:南雲 斬子


【斬子】
しばらく描写した後に、透くんに出てきてほしい。
【透】
はい

【斬子】
ビルの谷間。高所から落ちて叩きつけられ、手足がねじまがりちぎれとんだ無残な死体。
だが、傍らに落ちた禍月との接続はまだ切れていない。エンジンが吠え、チューブから青黒い血が逆流していく。
もう何回目かわからない、再生が始まりつつあった。
神経が、肉がよりあわされ、骨が伸びる。
無理やりつなぎ合わされる四肢。
そしてアタシは、意識を取り戻す。

【斬子】
「…っは。ぐっ」

【斬子】
死んだほうが遥かにましだと思えるような壮絶な痛み。
生きているんじゃなくて、生かされている。それがアタシだ。
多分、オリジナルの肉体なんてとっくに滅んでいて。
ここにいるのは、ただの妄執の塊だから。
…後は。

【斬子】
「…あの娘は、どうなった」
近づいてきた影に、そう問いかける。
【透】
立ち尽くしている。
未だ影で身体を縛って、意思に反して動く腕を抑え込んで、
泣きそうな顔で、斬子を見下ろしている。

【透】
「ごめんなさい。……ごめんなさい、――」
頬を伝うのは、赤色。
【斬子】
「…男がそんな簡単に泣くんじゃないよ」
微笑んだつもりだったが…口元がわずかにひきつっただけかもしれない。
【透】
誰の手で斬り裂かれたともしれない傷跡から血が、涙に似た所作で流れ落ちる。
【斬子】
「その涙は、本当に愛する女(ひと)のために、とっておくものだ」
「…そうだろ、透」
【透】
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい――」
膝をつく。頭を垂れる。
ぽたりぽたりと血が弾けて、

【透】
「ごめんなさい、母さん。……俺は、凪子を」
まもれなかった、と、声がかすれた。

南雲 斬子の秘密(一部再掲)
榛透と時姫は生き別れた兄妹である。
2人を引き裂いたのは他でもないあなただ。
そのことに引け目を感じているあなたは、出来る限り2人の力になりたいと思っている。
榛透、時姫のいずれかと互いに+の感情を取得した場合、
あなたの使命は【榛透と時姫を幸せにする】に変更される。

PLによる追加設定
榛透と時姫の実の母親
夫を妖魔に殺され、妖魔狩りを続けるため、幼い兄妹をやむなく人手に託した。
その後妹の消息が分からなくなり、
ひそかに行方を追っていたが呪術兵器にされていることは知らなかった。
また、時姫の本名は凪子(なぎこ)という。

【斬子】
「何言ってんだ、取り戻すんだろ? これから」
【透】
頭を上げた。ぐちゃぐちゃに汚れた顔で、斬子を見る。
【斬子】
「…決して、うつむくな。前を向いて進め…最初に会ったとき、そう言ったよな」
「あんときは、ホント、驚いたよ…」
【透】
「……かあ、さん」
【斬子】
遠い目をして、浮かされたように語る。
【透】
腕が震える。この女を殺せと唸りを上げる。
【斬子】
「あの人の若いころに、あんまりそっくりでさ。心臓止まるかと思ったわ」
【透】
「かあさん」
【斬子】
「…心臓なんて、とっくにないんだけどね」
【透】
返す言葉も、もう、残っていない。

【斬子】
「今まで誰にも教えなかった、アタシの秘密を教えよう」
【透】
「?」
【斬子】
アタシの心臓は、禍月のエンジンに組み込まれている。
「だから、アタシを殺すには…」
「禍月を破壊するしかないのさ」
【透】
「……そう、か」
【斬子】
「凪子を頼む。せめて、最後は幸せに死なせてやってほしい」
「愛する男の、腕の中で」
【透】
「……は、い」
【斬子】
「何も知らないままで」
【透】
「……はい」
返答とともに、影を伸ばす。
斬子の傍らに跪きながら、彼女を屠らんとする腕を抑えて、影は彼女の、
心臓へと、たどり着く。

【透】
「……母さん」
【斬子】
「こんなアタシでも、母さんって呼んでくれるんだね…」
「幼いアンタたちを放り出して、魔物退治に明け暮れてたのに」
【透】
「馬鹿を、言わないで、ください。……馬鹿なことを、」
【斬子】
「今更母親面とか…笑っちゃうよな」
【透】
「そんなことを言わないで」

【GM】
ではそろそろ、お別れを。
【透】
はい。
【斬子】
はい。

【透】
「……さようなら、母さん」
震える手を、その頬に添える。
【斬子】
そっと目を閉じて、その手に触れる。
「…ありがとう」
【透】
「――おやすみなさい」
最期の声を、耳に心に焼き付けて、
影は音もなく、彼女の心臓を両断した。

【GM】
月が割れた。

ED-3.闇に消えゆく獣

シーンプレイヤー:嘉月 アケビ


【GM】
あー、アケビは制御判定があるんだよね。
【アケビ】
ありますね。(白目
【GM】
2D6
【ダイス】
8[3,5] > 8
【GM】
幻術ですね
【アケビ】
2D6>=7 (判定:千里眼の術)
【ダイス】
4[1,3] > 4 > 失敗
【アケビ】
あちゃーw
まあ、決まったw演出が定まったw
【GM】
この出目じゃなーw
では、妖魔化アケビ、どうぞ。
【アケビ】
まあ、まだ妖魔になるのは先で。とりあえずロドリーが声かけてるとこから行きましょうw

【GM】
ロドリーNo1「お、おやかたー?」
【アケビ】
ロドリーズ「ご主人!ご主人!起きてくだっせー!」
「う〜ん…あと、あと5時間…」
間違えた5分w
アケビの意識は深い闇から戻っては来ない。
アケビは夢を見ていた。そう時姫と出合ったあの夜のことだ・・・

【アケビ】
何故か、一人アケビを残して立ち去った時姫
周りを見ると仲間達の無残な死体に囲まれていた
【GM】
時姫の力、血縛鏖呪を覚えていますか。
【アケビ】
憶えてますね
【GM】
アレは、交わった忍の一族同士を殺し合わせる呪いです。
無残な死体を作ったのは、誰か。

【GM】
おめでとう。あなたが一族の生き残りですね。
時姫が誰と交わったのかは知りませんが、あなたの一族の誰かと、だったのでしょう。
【アケビ】
「まったく…やれやれ一人の方が気楽でいいと思っていたが、いざ孤独になってみると堪えるもんだな」死体を見回して
「…」
すると周りから青白い光が
「これは…あいつ等の魂…なのか?」
「フッ…そうだな。そういうのも良いだろう。」
そう言って怪しげな呪術を
死んでいった魂を核に使い魔を作り出しましたね。ええ。
【GM】
はい。
【アケビ】
使い魔「ご主人…?」
「ああ、やっぱ、生前の記憶は無いんだな。」と少々落胆気味に
【GM】
殺しあった記憶はなく
ある種残酷な純真さで
アケビを見あげましょう
【アケビ】
「何考えてるのかねぇ。あはは」乾いた笑いを漏らしつつ現在へ

【アケビ】
アケビが朦朧とする意識で見たのは自分を心配して群がる使い魔たちの群れだった。
「でも、まあ…一緒にいられるなら、こういうのも。いい・・・かも・・・な」と呟いて「アケビ」は死にました。
ロドリー「ご主人を運ぼう…」「そうだね…」「きっと、また目を覚ましてくれるよ…」
【GM】
「はこぼう」「はこぼう」
【アケビ】
使い魔たちは、もう「アケビ」では無くなった何かを支え闇に消えていく…
その後、彼等の姿を見たものは居ない

ED-4.やがて来るその日まで共に

シーンプレイヤー:志津


【志津】
時姫さんを斜歯に連れ帰って、神楽さんに言われたとおりに伝えて。
斜歯の皆さんはそれでもやっぱり時姫さんにお仕事をさせますでしょうか。
【GM】
そうですね。あれ以来、やつれ果てた時姫には、それだけの力がないと判断され、
あのビルの最上階に幽閉されたまま、日が過ぎていくことになります。
【志津】
では、そのお傍で引き続き、甲斐甲斐しくお世話をする毎日です。

【志津】
「大丈夫です。神楽さんは優しいお方ですから、お子も、ハグレのお方も、守ってくださいます。」 口癖のように、毎日、何度も話すこと。
【GM/時姫】
時姫は抜け殻のように、日々を過ごしております。
志津に言われる度に、愛情と殺意を思い出し
「そう、よかった」
いつもそう答える時姫。
「ねぇ、志津。私は」
【志津】
「はい、なんでしょう、時姫さん。」
【GM/時姫】
「私はね…こう、しか、生きられなかったのかしら」
【志津】
「何か、悔やんでおられるのですか?」
【GM/時姫】
「外の世界を、見たからかな」
「焦がれるの。有り得たかも知れない、夢のような日々」
【志津】
「そうですね。外の世界は、眩しかったですから。」
【GM/時姫】
「少し、横になるわ」
「ねぇ、志津」
【志津】
「はい。」
【GM/時姫】
「ありがと」
【志津】
「ありがとうございます。」
【GM/時姫】
そう言って、開くことのない扉を見ながら、ぼんやりと横になろうと。

【志津】
「……時姫さん。」
【GM/時姫】
「なぁに?」
【志津】
「斜歯の皆様には内緒で、お約束をいたします。」
【GM/時姫】
続きを待つ時姫。
【志津】
「時姫さんの命が消えてしまう、その前に、もう一度あのハグレのお方と、お会いできるようにしてみます。」
【GM/時姫】
時姫は少女のような笑みを浮かべて
「ありがとう、志津」
【志津】
「花嫁衣裳も、こしらえる準備、してるんですよ。」
【GM/時姫】
「うん…」
【志津】
「時姫さんが、ハグレのお方を殺めんですむように、特別に。」
【GM/時姫】
涙を流して、頷きながら、ゆっくりと、意識を失っていく時姫。
「少し、寝るわ」
「おやすみ、志津。大好きよ」
【志津】
「はい。おやすみなさいませ。志津も時姫さんが、大好きですから。」

【志津】
そうして過ごすうちに、やがて、その時は来るのです。


ED-5.約束の日

シーンプレイヤー:榛 透


【透】
では、あの事件から、そろそろ一年と相成りましょうか。
志津の元へと、影文が。
【志津】
受け取りましょう。こちらからも連絡をとる手段を探しとったところです。
【透】
ありがとうございます。多くを語らずとも、伝わると思う。
段取りとかは多分してる余裕ないから、申し訳ないけど任せてしまうことになるんだけど、
その分、時姫の希望を叶えてもらいたくて。
【志津】
はい。

【透】
だから、準備が整ったなら、その時に。
長い間待たせ続けたあの子を、迎えに行きます。
……教会かな、やっぱり。
【志津】
ドレスがいいかしら。
【透】
和装が長かったと思うので、うん。
【志津】
では、教会ですね。
【透】
はい

【GM/時姫】
志津が連れ出してきた教会。
【志津】
可憐で華やかな白いドレス――ただし、その手足は自由にならないようになっている。
【GM/時姫】
殆ど動けなくなった身体。その身体に純白のドレスを纏い、長い間待ち侘び続けたあの人が来るのを今か今かと
待つ少女、時姫。
【透】
ずっとずっと、待たせ続けた。初めて会った日から。初めて会う日まで。ずっと。
だからもう、待たせたくなくて――けれど、やっぱり待たせてしまったな、と、自嘲に口元を歪めながらも。
扉を、開く。
【GM/時姫】
普通の結婚式とは違う。
【透】
ドレスと揃いのタキシードの下に、影の拘束がちらつく。
【GM/時姫】
バージンロードの先で既に待っている花嫁。

【透】
「……凪子」
その名を呼んだ。
【GM/時姫】
「透…」
【透】
ひどくおだやかな声で、この上なく、狂おしいほどに愛おしい彼女の名前を。
「待たせて、ごめん」
歩みを進める。バージンロードをまっすぐに、そうして、
【GM/時姫】
「ううん。いいの」
【透】
その頬に、掌を添えた。
【GM/時姫】
「ねぇ」
【透】
「……なんだ?」
【GM/時姫】
「優しくいかせて?」
【透】
「……うん。あの時より、ずっとずっと」
「……だから、安心して」
詰まりかける言葉を、無理矢理に吐き出す。
「俺に任せてくれ」
【GM/時姫】
「うん」
そして時姫は母の顔を覗かせる。
「あの子を、よろしくね」
【透】
「ああ。大切にする」
【GM/時姫】
視線を下に向けると、そこには封筒に入った写真。封筒の外側は何度も破られた痕があり。
ぼろぼろになりながらも、その写真には傷もない。
【透】
その視線を辿って、諒解しましょう。拾い上げる。
うつくしいままに保存されたその写真を取り出して、時姫と自分、両方に見えるように。
【GM/時姫】
「一緒、ね。今、一緒にいるんだわ」
【透】
「ああ。ここにいる」
【GM/時姫】
ギチギチと音を立てる拘束具。限界が近い。
【透】
「ここにいるから、もう大丈夫だ――」
再び掌を頬に添えて、
【GM/時姫】
「ええ」
【透】
いつかと同じように、優しい優しい、くちづけを。

【透】
影が伸びる。
彼女の身体を這い上がり、純白に影色が混ざり込む。
【GM/時姫】
震えながら、軽く身をよじりながらもその影を避けはせず、身体の中に受け入れる。
【透】
撫でるように、包み込むように、影は彼女を愛している。
そうして長くて、長くて長くて長くて、それでも刹那に似たくちづけを終えると、彼女の瞳を覗き込み。

【透】
「凪子。……あいしてる」
【GM/時姫】
「私も。あいしてるわ、透」
【透】
ただ、柔らかくささやいて、
時姫の返答に、目を細めて笑顔を浮かべて、
いとしいその命を、鋭い刃で刈り取った。
【GM/時姫】
優しい視線のまま、光を失っていく瞳。
【透】
そうしてその胸に顔を埋めて、
掻き抱く。呪いでも何でもいいからと、その熱を、逃さないように。
【GM/時姫】
力を失っても、倒れない。支えてくれる人がいるから。
たとえ熱がなくなったとしても。
【透】
影で拘束を断ち切って、その身体を抱き閉めて縋り寄る。
【GM/時姫】
はい。もう物言わぬ彼女。何も答えることなく、あなたに身を委ねて。
【透】
頬に一筋の涙を残して、
おやすみなさい、と、最期の手向けを。

【GM】
では、これにて『ロードムービー・血煙爆鎖』終幕といたします。
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シノビガミ リプレイ『ロードムービー・血煙爆鎖』